誰もが一度は経験したことがあるであろう「足がつる」
不意に襲ってくるこむら返りの痛み、つらいですよね。。
今回は、足がつる原因と未然に防ぐための方法、万が一に備えて知っておきたい対処法について、健康運動指導士がかんたんに解説していきます。
「足がつる」とは、筋肉の異常収縮
筋肉が痙攣した状態
すなわち
筋肉が過剰に収縮したまま動かせなくなった状態のこと
ふくらはぎ(こむら)に起こることが多いので、「こむら返り」とも言われます。
ほか足の裏や、首、肩などもつりやすいところ
激しい運動で筋肉を酷使して起こったり、安静にしている睡眠中にも起こることがあります。
原因
血行不良(運動不足)
原因のひとつが、運動不足や日常でも身体活動量が減少していることによる血行不良です。
血液の流れが悪く充分に栄養分が届かないと、筋肉が伸びすぎたり縮みすぎたりするのを防ぐ機能がはたらきにくくなってしまいます。
就寝中に起こりがちなのがこちらのパターン
水分・ミネラル不足(過剰な運動)
運動などで大量に汗をかくときにも注意が必要
過剰な運動での疲労や栄養・水分不足(脱水症状)よってミネラルバランスが崩れることが原因になることもあります。
身体では、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが、筋肉の収縮のための神経伝達を円滑にしています。
汗をかくと水分とともにその役割を担ったミネラルが排出されやすくなり、その機能がはたらきにくくなってしまうおそれが生じます。
予防する
運動
運動不足等で血行不良になりがちな方には、適度な運動を習慣にして身体を動かし筋肉量も保つことが大切です。
✔ 運動をおこなうときには、
まずウォーミングアップ(準備体操)をして、徐々に筋肉をあたためます。
✔ 運動中は正しい姿勢で動く
=身体に危険な負担をかけず、安全に効果的に行うことを心がけましょう。
✔ 運動後にはストレッチを忘れずに
使った(収縮した)筋肉を伸ばしてケアします。
水分・ミネラル摂取
水分・ミネラル補給が必須。
激しい運動をおこなう際には特に、カルシウム・ナトリウム・マグネシウム・カリウムといったミネラルを含んだ飲料(スポーツドリンク等)もとることもおすすめです。
入浴
就寝中に足をつりやすい方は、
夏の暑い時期でもシャワーですまさず、ぬるめのお湯に浸かった方が良いでしょう。
ぬるめのお風呂に入ると、副交感神経が優位になって血管が拡張し、血行がよくなります。
大量に汗をかかない程度の温度なら、脱水症状を防ぐこともできます。
(もちろん入浴時にも水分は摂りましょう。)
そして、あたたまった後、寝る前にストレッチをして筋肉をよく伸ばすことも効果的です。
足枕
就寝中は足にも枕をすることも対策になります。
ふくらはぎの圧迫が少なくなり、足を心臓より高い位置におくことで血行がよくなるのです。
第二の心臓と呼ばれるふくらはぎの筋肉は、ポンプの役割をしています。
足元を高くする
→血流を上半身(心臓)に戻しやすくする
→全身の血流の循環を促進
→むくみの改善も期待できます。
症状が改善しリラックスして良く眠れると睡眠の質もあがりますね。
さらに、脚を伸ばした状態だとつりやすいので、クッション等を膝裏あたりに置き、脚が伸びきらないようにすることも、ご提案できます。
※腰が反るのを防ぎ負担を軽減する可能性もあるので、反り腰の方の腰痛の予防法にもあげられます。
対処する
つってしまったときには、その筋肉を伸ばしましょう
ストレッチ
<ふくらはぎがつったケース>
① 床にお尻をついて長座の姿勢で座ります。(膝は伸ばしきらなくてもOK)
② つま先を手でつかみ、自分の方にゆっくりと引いてきます。踵で前を押すようにします。(膝は伸ばせるところまででOK)
【手が足先まで届かない場合は、長めのタオル(フェイスタオル)をご用意ください。】
① 床にお尻をついて、膝を曲げて座ります
② 両手で端をもったタオルを足裏に引っ掛けます
③ 膝を伸ばせるところまで徐々に伸ばしていきます(踵で前を押すようにするとより効きます)
いずれも、楽に呼吸をしながら、力を抜いてゆっくりと行いましょう。
(※急激に強く引っ張ると肉離れを起こすこともあるので注意。)
マッサージ
症状が緩和してきたら、マッサージをするのも効果的です。
ふくらはぎを下から上へ(末端から心臓へ)向かって、優しくもみほぐすようにマッサージしていきます。
膝の裏の方までモミモミしたり、足首を回したり、足指をグーパーと動かしたり、手で足裏の土踏まず辺りを押しほぐすことも、余裕があったら合わせておこなってみてください。
こんな時には医療機関へ
他の疾病が原因で足がつりやすくなることもあり得ます。
特に多いのは、下肢静脈瘤
ふくらはぎの静脈にコブができる症状があらわれます。
静脈瘤ができると血行が悪くなるので、つりやすくなると推測されます。
女性ホルモンの拡張作用で静脈が拡張しやすいため、女性に多いのも特徴
ほか脳血管障害、糖尿病、腎臓病、椎間板ヘルニアなどが原因になることもあるので、注意が必要です。
✔ 毎日毎晩のように頻繁に起こるとき
✔ いつもと異なる感じがするとき
✔ ふくらはぎに血管のこぶがみられるとき
✔ 血糖値が高い方
✔ 腰痛がある方
✔ 手足がしびれる
✔ ろれつが回らない
などの症状や不調を抱えている場合には
深刻な病気が隠れていることもあるので、医療機関を受診されることをおすすめいたします。
まずは、原因を知り予防や対策を
ふだんの生活に取り入れられることはぜひ、ご参考にしていただけたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
AYA
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